X-A-B-Yというように原子が結合している単結合A-Bの回りの立体配座について考える。 単結合A-Bについての立体配座は、結合X-Aと結合B-Yの二面角で区別され、以下のように命名されている。
二面角0~30度:シンペリプラナー(synperiplanar:記号sp)
二面角30~90度:シンクリナル(synclinal:記号sc)
二面角90~150度:アンチクリナル(anticlinal:記号ac)
二面角150~180度:アンチペリプラナー(antiperiplanar:記号ap)
単結合についての立体配座はニューマン投影図で表すことが多い。 二面角が0度、120度の場合、ニューマン投影図で見るとA上の置換基とB上の置換基が重なるので重なり配座あるいはエクリプス配座という。 二面角が60度、180度の場合、A上の置換基とB上の置換基が互い違いになるのでねじれ型配座あるいはスタッガード配座という。 さらに二面角が0度のものはシス配座(cis)またはシン配座(syn)、180度のものはアンチ配座(anti)またはトランス配座(trans)、60度のものはゴーシュ配座(gauche)という。
重なり配座はA上の置換基とB上の置換基が接近しているため立体反発があり、ねじれ型配座よりも不安定である。
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シクロヘキサン環の立体配座 [編集]
シクロヘキサン環にはいす型とふね型の2つの立体配座が存在する。 いす型配座においてはすべてのC-C結合がねじれ型配座を持つのに対し、ふね型配座においては2本のC-C結合が重なり配座を持つ。 そのためいす型配座の方が安定である。
置換基を持つシクロヘキサンにおいてはいす型配座の立体配座の中でも立体的に大きな置換基がエカトリアル位を占める立体配座が特に安定となる。 これはアキシアル位に大きな置換基があると他のアキシアル位の置換基と立体的な反発を生じるためである。
孤立電子対を持つ原子の立体反転 [編集]
3つの異なる置換基を持つアミンの窒素原子はsp3混成をしているため、孤立電子対を含めればピラミッド型の構造をとっており不斉中心となる。しかし、これによって生じる1対の光学異性体やジアステレオマーを単離することは通常はできない。これは窒素原子が速やかに立体反転をしており、これらの光学異性体やジアステレオマーが相互変換しているためである。このことを逆手に取れば、平面構造の遷移状態を取ることが不可能な置換基を持つアミンでは、光学異性体やジアステレオマーを単離することが可能である。
非対称なスルホキシドの硫黄原子も同じような構造をしているが、室温付近では立体反転の速度が非常に遅いため、光学異性体やジアステレオマーを単離することが可能である。しかし高温にするとやはりアミンと同じように相互変換が起こるようになる。